私が小説を読む理由
以前は、自己啓発本とか、仕事に関する書籍ばかり読んでいました。
その時お仕事でお世話になった方に、言われました。
「小説も読んだ方がいいよ。イメージが広がるから」と。
一番最初に進められたのが
石田衣良さんの娼年(しょうねん)
出版社 : 集英社
発売日 : 2004/5/20(2004年の発売にちょっとビックリ!!)
数年前に松坂桃李さんが主演で映画化されてましたよね。
これから読んでみたいと思う人は、ネタバレになるので、この先は読まないでくださいませ
この本は、本屋で見かけても、自分では手に取ることすらなかっただろうと思います。
女性客を相手にする高級コールボーイの話なんです。
尊敬するかたに進められたので、ちょっと読んでみようと思って読みはじめたのですが、集中して読んでしまいました。
たしかにエロいところもたくさんあるんですが…
主人公リョウくんは、大学にも恋愛にも冷めているというドライな少年です。
ですが、リョウくん自身の自分の殻を破ってくれるかもと思い、高級コールボーイとなります。
20代の女性だったり、60代の女性とお付き合いをされます。
リョウ君のステキなところは、みんな同じような感じで付き合うのではなく、どの女性も個人を尊重し、それぞれの美しさを尊重しているところです。
女性一人ひとりのなかに隠されている原形的な欲望を見つけ、それを心の陰から実際の世界に引きだし実現する。それが娼夫の仕事だとぼくは考えるようになった。
中には、会話だけを楽しむ女性もいます。
「リョウくんは、プラトン読んだかな」
読みながら えっ!プラトン。
私は、プラトンを一度も読んだことがありません。たぶんこの先も読むことはないと思います。
高級コールボーイなので、お給料はたくさんもらえるのですが、彼は、バーテンダーのアルバイトも続けています。
同じコールボーイ仲間は、アルバイトをしていることにビックリして「お金に困っているの?」と聞くと
仕事や金銭に対する感覚を変えたくなくて、まだバーテンダーのアルバイトを辞めるつもりはない。
私が大学生の時だったら、高級コールボーイの仕事で沢山お給料がもらえるならそちらに集中するだろう。
でも、バーテンダーの仕事が好きなら続けるかもと思うのですが、
リョウくんは、バーテンダーが好きな仕事でもないように思えます。
本当に「普通」の間隔を変えないためだけにバーテンダーをしている感じです。
もっとお話をしたいのですが、続きは、書籍で。
できれば 逝年、爽年とシリーズで読んでいただきたいです。
これが、小説を読むようになった理由です。
マンガも大好きなので、読みたい本が増える一方でちょっと困っています。